結論から言うと、副業の請求書発行と入金管理は、無料ツールの組み合わせだけで十分に完結します。自分は「請求書ウィザード」「Misoca」「Googleスプレッドシート」を使い、有料の会計ソフトには一切お金をかけずに、副業歴2年ほど運用してきました。この記事では、実際に使ってみて分かった各ツールの引っかかりポイントと、入金管理用に自作したスプレッドシートの列構成まで、正直にまとめます。
- 請求書作成:月10通以内ならMisocaの無料プランで十分
- 入金管理:Googleスプレッドシート1枚で完結(列構成は本文で公開)
- 屋号なし・個人名義口座でも、必要事項さえ揃えれば請求書として通用する
副業でも請求書は必要?会社員・屋号なしのケースを整理
業務委託契約で報酬をもらう副業なら、屋号がなくても本名での請求書発行で問題ありません。逆に、勤務先から「給与」として支払われる副業(単発バイトなど)であれば、そもそも請求書は不要なケースがほとんどです。自分の場合は、ライティング業務を業務委託で受けているため、本名+個人の銀行口座で請求書を発行しています。
副業の請求書に最低限書くべき項目
インボイス制度が始まってから、必須記載項目は以前より増えています。実際に自分が発行している請求書の記載項目は以下の通りです。
| 記載項目 | 補足 |
|---|---|
| 発行者の氏名・住所 | 屋号なしなら本名でOK |
| 取引年月日 | 納品日または請求日 |
| 取引内容 | 「◯月分ライティング報酬」など具体的に |
| 金額(税率ごとに区分) | インボイス対応で税率区分が必須に |
| 相手方の氏名・名称 | 取引先の正式名称 |
| 振込先口座 | 個人名義口座で可 |
| 源泉徴収税額 | 原稿料・ライティング報酬など源泉徴収の対象になる業務は明記が必要 |
自分は適格請求書発行事業者(インボイス発行事業者)ではないため、登録番号の記載欄は空欄にし、「区分記載請求書」という形式で発行しています。取引先によって呼び方や必要書式が異なることがあるので、事前に確認しておくと安心です。また、ライティング報酬は所得税法上の源泉徴収対象のため、請求書には報酬額とあわせて源泉徴収税額(10.21%)を明記し、取引先が源泉徴収した金額を差し引いて振り込む形にしています。
無料で使える請求書作成ツール、実際に使ってみた比較
| ツール | 無料枠 | 使ってみた感想 |
|---|---|---|
| Misoca | 月10通まで無料 | テンプレートが見やすく、一番使いやすい。10通を超えると1通ごとに課金される点だけ注意 |
| freee請求書 | 発行数は無料プランでも上限が緩め(2026年9月時点、詳細は公式サイトで要確認) | Misocaより枚数上限を気にしにくいのは魅力。ただしfreee会計への誘導が多く、操作画面がやや情報過多に感じた |
| Googleスプレッドシート | 完全無料 | 自由度は最高だが、必須項目の抜け漏れは自己責任。テンプレートを一度作れば以降は流用できる |
月10通以内で収まる副業規模なら、正直Misocaの無料枠だけで十分でした。月10通を超えそうな人は、最初からfreee請求書かスプレッドシート運用にしておいたほうが、あとで切り替える手間がありません。
請求書発行から入金確認までを1枚のスプレッドシートで管理する方法
請求書ツールとは別に、入金管理専用のスプレッドシートを1枚用意しています。列構成は以下の通りです。
| 列 | 内容 |
|---|---|
| A: 請求日 | 請求書を発行した日 |
| B: 取引先 | 相手先の名称 |
| C: 金額 | 税込金額 |
| D: 入金予定日 | 取引先の支払いサイトから逆算 |
| E: ステータス | 未入金/入金済み のプルダウン |
E列を「未入金」「入金済み」のプルダウンにして、条件付き書式で「未入金」のセルを黄色でハイライトする設定にしています。入金予定日を過ぎても黄色いままの行が一目で分かるので、催促を忘れることがほぼなくなりました。
入金が遅れたときの確認・催促のしかた
「お世話になっております。◯月分のご請求について、入金予定日を確認させていただきたくご連絡いたしました。行き違いでしたら申し訳ございません、念のためご確認いただけますと幸いです。」
個人間の副業取引では、あまり事務的な文面だと関係がぎくしゃくすることもあるため、「行き違いだったら申し訳ない」という一文を必ず添えるようにしています。これだけで、こちらが催促していることを角が立たずに伝えられます。
確定申告につなげるためのひと工夫
副業の所得が年間20万円を超えると所得税の確定申告が必要になるため、入金管理シートに「経費メモ」の列を1つ追加しています。取材費・通信費など、経費になりそうな支出をその都度メモしておくだけで、確定申告シーズンの集計作業がかなり楽になりました。なお、所得が20万円以下で所得税の確定申告が不要な場合でも、住民税の申告は別途必要になるケースがほとんどです。「20万円以下だから何もしなくていい」わけではないので、この点だけは毎年勘違いしないよう気をつけています。
よくある質問
Q. 屋号がなくても取引先に怪しまれませんか?
A. 必須記載項目さえ揃っていれば、屋号の有無で取引先が困ることはほとんどありません。心配なら、契約前に請求書のフォーマットを一度確認してもらうと安心です。
Q. 源泉徴収税額はどう計算すればいいですか?
A. 原稿料・ライティング報酬などの場合、支払金額が100万円以下なら「支払金額×10.21%」が目安です。取引先によっては源泉徴収額込みで計算してくれる場合もあるので、初回は取引先に計算方法を確認しておくと安心です。
まとめ
副業の請求書・入金管理は、無料ツールの組み合わせだけで十分に運用できます。まずは今月発行した請求書を、この記事のスプレッドシート列構成に当てはめて記録してみるところから始めてみてください。

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