スーパーのレシートを見て「また値上がりしてる」とため息をつく頻度が、明らかに増えました。帝国データバンクの調査によると、2026年9月だけで食品主要195社の値上げ品目は4,923品目、平均値上げ率は月平均11%にのぼり、前年同月の約3倍というペースです。この記事では、値上げラッシュの現状を数字で確認したうえで、個人ができる家計防衛策を「守り」と「攻め」に分けて正直にまとめます。
- ①固定費(電力・通信・保険)を1つだけでも見直す
- ②食費・日用品は「聖域」を1つ決めて、無理な節約はしない
- ③余力があれば、NISAの積立設定だけでも見直しておく
2026年、実際どれくらい値上がりしてる?
帝国データバンクの調査(2026年9月)によれば、分野別では調味料が1,959品目と最も多く、加工食品1,848品目、酒類・飲料466品目、乳製品278品目、菓子272品目と続きます。単月だけでなく年間で見ても値上げのペースは衰えていません。2026年1〜11月の値上げ累計は19,083品目に達しており、2年連続で年間2万品目を超える見通しだと報じられています。年間累計のうち、冷凍食品やパックご飯などの加工食品だけで6,775品目と、前年の年間累計から約4割増えているとのことです。数字だけを見ると実感が湧きにくいかもしれませんが、要は「毎日の買い物のほぼ全カテゴリーで、じわじわ値上げが続いている」ということだと理解しています。
なぜ値上げが止まらないのか
値上げの要因としては、原材料高が90.7%と最も多く、次いでエネルギーコスト65.1%、中東情勢27.8%が挙げられています(品目ベース・複数回答)。別の集計では、人件費の転嫁が66.0%、物流費(いわゆる「2024年問題」による人手不足の影響)が61.8%という調査結果もあるようです。一方で円安を直接の理由とする値上げは1.6%と、意外にも低い水準にとどまっているとの報道もありました。「値上げ=円安のせい」というイメージを持っていましたが、実際は原材料・人件費・物流費が複合的に絡んでいる、というのが実態に近いようです。
【守り】固定費を見直す:電力・通信・保険
変動費より先に手をつけるべきなのは、やはり固定費です。それぞれの目安を表にまとめました。
| 項目 | 見直しの目安 |
|---|---|
| 電力 | 乗り換えで年間6,850〜7,540円程度安くなる試算例あり(3人暮らしモデルケース) |
| 通信 | 格安SIMへの切り替えで月々数百円〜数千円の差。使用データ量に合ったプラン選びが前提 |
| 保険 | 見直しで「安くなった」人の平均削減額は月8,044円、年換算で約96,528円という調査結果もある(保険会社系メディアの調査) |
電気・ガス料金については、政府の補助金が2026年7〜9月使用分に限定して再開されており、標準的な世帯で3カ月合計5,000円程度の負担軽減になると報じられています(使用量によって前後します)。ただし10月以降の継続可否は2026年9月時点でまだ決まっていないため、続報を確認しておく必要がありそうです。
【守り】食費・日用品の節約術
食費については、ふるさと納税で米や肉などの「確実に消費するもの」を選ぶと、月1万円程度食費を浮かせられるという例も見かけます(あくまで参考値です)。ただし、ふるさと納税は2025年10月にポイント付与が禁止され、2026年10月には地場産品の基準も厳格化される予定なので、以前ほどお得感が薄れている部分もあります。日用品についても、プライベートブランド(PB)商品への切り替えは、物価高の中で選ばれやすくなっている傾向があるようです。ただし、正直なところ食費・日用品の節約効果は、固定費の見直しに比べると1回あたりのインパクトは小さめです。時間と労力をかけすぎないバランス感覚が大事だと感じています。
【攻め】収入・資産形成側からの防衛策
「守り」だけでなく、収入・資産形成の「攻め」の視点も大切です。新NISAは、つみたて投資枠(年120万円)と成長投資枠(年240万円)を合わせて年間360万円まで、生涯の非課税保有限度額は1,800万円、非課税期間は無期限という制度が2026年9月時点でも維持されています。2027年1月から制度の一部見直しが予定されていますが、現行の非課税枠自体が縮小されるわけではないようです。副業についても、実施率は調査によって5%台〜12%台とかなり幅がありますが、副業をする人自体は増加傾向にあると報じられています。名古屋在住の実感としても、都心部に比べれば家賃負担は抑えやすい面があり、その分を投資や副業の元手に回す余地はあると感じています(あくまで個人の体感で、地域差の厳密な比較ではありません)。
節約しすぎに注意
メルカリの調査(2025年8月、18〜59歳600名対象)では、物価高の悪影響を感じている人が85%、「節約疲れ」を実感している人が65%にのぼるそうです。理由として多いのが「節約の終わりが見えない」「常に価格を気にしてしまう」というもの。これは自分の実感にも近く、節約を頑張りすぎた時期は、逆にストレス発散で無駄な買い物をしてしまうこともありました。無理に全部を切り詰めるのではなく、「ここだけは削らない」という聖域を1つ決めておくほうが、結果的に長続きすると感じています。
まとめ
値上げラッシュは当面続きそうな状況ですが、固定費の見直しは一度手続きすれば効果が続く、コストパフォーマンスの高い対策です。食費・日用品の節約はほどほどに、余力があればNISAの積立設定も見直しつつ、無理のない範囲で「守り」と「攻め」のバランスを取っていくのがいいのではないかと思います。まずは固定費のうち1つだけ、今週中に見直してみてください。

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